【ニューアルバム『amour』に込める想い】ヴァイオリニスト宮本笑里さんにお話しをお伺いしました~後編~

インタビュー
【ニューアルバム『amour』に込める想い】ヴァイオリニスト宮本笑里さんにお話しをお伺いしました~後編~

 ヴァイオリニストの宮本笑里さんのインタビュー、後編は、子育てのこと、ニューアルバム『amour』のお話を聞きました。
 

―娘さんは、英語の保育園に通っていると聞きましたが、家の中でも英語で接して子育てされているのですか?

家では普通に日本語で接しています。英語の保育園では、基本的に外国人の先生と丸1日いっしょにいて英語に接しているので、簡単な単語とかは覚えてきたりしますね。ちょっと早いかなと思ったのですが、小さい頃から英語を聞かせるのも大事なことかなと思っています。私が小さい頃から音楽を聴いていたように、環境として身近に接していることで自然になじみやすくなり、そこに触れていることに違和感が生まれなければ、吸収が早いように感じています。ヴァイオリンを習うならやっぱり小さい頃から始めたほうが身体の中に染み込みやすい。音や耳に関するものは、とくに幼い頃のほうが吸収が早いのではと思っています。


―ヴァイオリンを習わせることを考えていますか?

自分が7歳からヴァイオリンを始めたのは、この世界では遅いほうでしたが、この時期、それほど本気でやるつもりはなく、好きだからやりたい楽しいからやりたいという気持ちで始めたので、うまいとか下手とかほとんど意識はせずにやっていました。周囲の子もそういう感じでしたので、自分の子も、本人の気持ちに合わせて見守っているつもりです。今は、私が毎日ヴァイオリンを弾いているのを見ていた娘が、弾きたいと言い始めたので、小さな安いヴァイオリンを買ってきて渡してあります。私の真似をして弾いてはみましたが、もう飽きてしまったかもしれませんし(笑)、強制しようとは思っていません。ヴァイオリンや音楽が流れてくると体を動かしたり、歌ったり、楽器を弾く真似をする姿が、自然でかわいく思えて、音楽が好きなのが伝わってくるのでとても嬉しく思います。ただ、これを本気でやらせるとなると絶対大変だなぁと感じますし、複雑な気持ちになってきます。自分が子どもだったころの父の言葉の意味が、今になってよくわかる気がしています。いつまでも続けるようだったら、どこかのタイミングであの時の父の言葉と同じことを言わなければいけないのかなと思ってはいます。そう思うと、あのとき父は、今の私のように、娘のことを真剣に考えて、自分で決断することの大切さということを娘に教えてくれたのだということが今でこそよく理解できます。だから私も、娘の意思を大事にしたいと思います。

―子育てをしていて、とくに感じることは何ですか?
 

最初は泣くことしかできなかった娘が、たった2年で走り回っていろんな言葉を喋っている。その成長の一つ一つを見ているだけで、喜びも大きいです。初めてのことなので悩みも多いですが、そうやってお互いに成長していくものなんだなって思います。両親もこういうふうに自分のことを育ててくれたのかと思うと、その愛情深さを改めてわかるようになってきました。とくに父が厳しく接してくれていた期間は、本人の中では相当に苦しみも大きかったことだろうと今では想像できるようになったので、父に接する気持ちもまた別の意味で改まります。結婚して子どもが生まれてからここ数年で、ようやく父とも敬語を使わずに普通に日常会話が話せるようになったことが、今またとても嬉しく感じられています。

子育てのなかでの音楽について聞かせてください?
 

音楽を聞くことは私にとってとても大切なことだと思っています。特に生の音や音楽に触れる機会、いろんな方々のライブなどを見させていただくと刺激をたくさんもらえます。小さい子にとっても、よくはわからなくても見て聞くことで、成長につながる何かのきっかけになることはあると思いますし、無意識のうちに身につく感覚はたくさんあると思います。だからそういう機会はたくさん与えてあげたいなと思っています。生の音に限らず、CDからの音楽でも、たくさん聞かせてあげると子どもが音楽好きになるはずだし、音楽を聴くことは感情を豊かにすることだときっと体感してくれると思っています。


ー音楽以外のことでは、育児の上でどんなことを気にされていますか?
 

自分の場合は勉強ができるタイプではなくてだからといって勉強しなさいと言われたこともなかったです。自分に強みがある、何かひとつ自分が表現できるもの、大好きなものがあれば、成績が良くなくてもいい。自分が好きな事が見つけられたらいいねと小さい頃から言ってもらっていました。趣味としてヴァイオリンを小学校の時やっていましたが、他のものより基本的にヴァイオリンが1番大好きでしたので、そういう気持ちは娘と接するときにも同じようにしてあげたいとは思っています。自分の好きなものが見つけられればいいと…。


ーご自分の体験で子育てに影響している事はどんなことでしょう?
 

子どもの頃ドイツで過ごしていて、自然環境が良かったことが印象的でした。日本でも緑に恵まれた美しい場所はたくさんあるので、小さいうちでもできるだけそういう場所に連れて行きたいと思っています。私にとってそういう体験や記憶が自分にいい影響を与えたように、そのときにはよくわからなくても、無意識のうちに自分の中で、美しさや素晴らしいものを感じ取ってもらえたらいいなと思っています。もう少ししていろんなことがわかるようになってきたら、外国にも連れて行っていろいろな空気に触れさせたいし、音楽なども聞かせてあげられるようになれたらと思っています。小さい頃に触れるものは、吸収するのも早いので、できるだけ良い環境を持てたらとは思っています。自分がしてきた体験から、よかったと思えることを、できるだけ娘にもしてあげられたらと思っています。


ー昨年、「HANNO GREEN CARNIVAL2016」でミュージカル教育の公演「ふしぎの国のアリス」に子どもたちといっしょに出演していただきましたが、どんな感想を持たれましたか?
 

まず、ほんとに子どもたちがかわいいのがなんとも言えませんでした。素直に真剣に一生懸命に取り組んでいる子どもたちの姿がかわいい。そばにいるだけで、こちらの気持ちも高まりました。先生たちの愛情のある厳しい指導にも、子どもたちは真剣に応えていて、リハーサルでできてなかったところが、本番ではちゃんとできている。その集中力の高さに驚かされました。子どもの力ってほんとうにすごい。不思議な力を感じました。歌いながら踊って自分自身を表現する子どもたちが、緊張していても純粋にその場を楽しんでいるのが伝わってきて、隣で演奏していてもその姿に心を奪われました。大人には入り込めないその一途さに、逆に教えてもらうようなところも感じることができました。


ー「ミュージカル教育」についてどんなことを思われますか?
 

ヨーロッパでは音楽が生活の一部として、街や電車の中で演奏している人達も多く、そういう姿が当たり前でした。私が子どもの頃は、日本とは少し温度差があるように感じていましたが、今では日本でも、音楽や芸術に対する積極的な姿勢が増えてきていると感じています。日本でも、参加型のコンサートや、ミュージカルが増えているのはすごく魅力的なことだと思います。ミュージカルに挑む子どもたちのキラキラ光る表情がすごく生き生きとしていて、将来どんな職業に就くとしても、その経験は大切で、自分の強みになると、思います。1度もやったことない子にはぜひ経験してもらいたいなと思っています。


ーニューアルバム『amour』についてお話ください。

いつも、はじめて聞く方でも聴きやすくて、どこかで聞いたことがあるような曲を入れるようにしているのですが、今回のアルバムの選曲はとくに自分の中でも、小さい頃から聞いていた曲や、大切に思っている曲を中心に選びました。この2年間、子どもや家のことで自分の時間というのは限られてきて、自分の好きな時間に練習することや長時間練習することはできないので、短時間での練習が増えました。これは子どもが生まれるまでは、想像ができなかった生活です。両立すること自体が以前の私には考えられなかったのですが、大変だけど頑張れば何とかして乗り切ることができる。そう感じられたのが嬉しかったです。今回の アルバム制作は、家のことと音楽と向き合う時間を必死に両立しながら作り上げました。また、初めてのセルフプロデュースで、自分で決断することの大切さもすごく感じています。周りで支えてくれるスタッフの力やこれまでの10年間の思い、そういうものをあわせて、そのおかげもあって愛あふれるアルバムができたなと思っています。
 

ー両立の成果のアルバムですね?
 

両立は、完璧というところにはなかなかいかないですが、反省も繰り返しながら、なんとかやっています。両立して頑張ってるお母さんたちもたくさんいらっしゃるので、そんな方々とともにあるつもりでもいます。挫けそうになるときもあるのですが、それでも、何とか頑張れるのは家族の支えと、子どもがそばにいてくれるからこそなのかなと今回改めて感じながらレコーディングしていました。いつも1枚1枚出すごとに、自分の全てを出し切る思いで、次は無いぐらいの思いで出してきてはいましたが、今回はとくに、次はないって言う意気込みとこの2年間で教えてもらったことや10年間いろんな音楽の活動や音楽以外の活動もやらせてもらう中でのその経験が、音色としてやっと10年目にしてすべて表現することができたのかなと感じています。アルバムを聴いて心が少しでもほっとしてもらえるように、そしていっしょに頑張ろうね、と言う思いも込めながら、お母さんたちに自分にご褒美を与えることも大事だと伝えたい気持ちもあります。そんな時間を一緒に共有できたら、少しでもこの音楽がその力になるのであればすごく嬉しいなと思います。
 

ーおすすめの曲は?

今回は自分の選曲なので、1曲1曲ほんとに絞るのが難しいです。そのなかでも、ファンの皆さんが投票して決めてくれたJPOPカバー曲のベスト1の1曲というのは、思い入れの強い1曲になりました。たくさんのリクエスト曲をいただいての初めての企画だったので、みなさんの気持ちがリアルに伝わってきた結果のアルバムですのでそれもまた嬉しいです。また7月のコンサートでも皆さんの前で演奏できるのが愉しみです。

ーコンサートに向けてメッセージお願いします。

初めてヴァイオリンのコンサートに行くという人でも、初めてでも楽しめる曲を楽しんでもらえる曲を選曲してプログラムを考えています。興味を持てたらぜひ聴きに来ていただけたらうれしいなと思います。今回は、アルバム『amour』からを中心にこの日だけのバンド編成で、クラシックの雰囲気とはまた違ったステージで、ゲストもMay J.さんや沖仁さんといった豪華な方々に来ていただけるので、ほんとうに特別な1日になると思います。是非、みなさん来ていただきたいです。

(おわり)

 

<初のセルフ・プロデュース作品>
 デビュー10周年記念アルバム「amour」好評発売中!
初回生産限定盤DVD・スリーブ・ケース付き
SICL282~283 ¥3,300+税

通常盤SICL284 ¥2,800+税

【収録曲】
DISC1[CD]
1.flower
2.風笛(Orchestra version)
3.My Heart Will Go On featuring May J
4.Grain of the light
5.You Raise Me Up
6.やさしさで溢れるように
7.HA・RE
8.シェルブールの雨傘
9.マスカーニ:カヴァレリア・ルスティカーナ間奏曲
10.ヴィヴァルディ:冬 featuring沖仁
11.辿り着く場所
12.虹色の夢へ

DISC2[DVD](初回生産限定盤)
①You Raise Me Up[Video Clip]
②メイキング「My Heart Will Go On featuring May J.」
③メイキング「デビュー10周年記念企画 #宮本笑里にカバーしてほしいJPOP」
④break[Live](live image8 より)
⑤Les enfants de la Terre fantaisie~地球のこどもたち~[Live](live image12 より)
⑥光[Live](live image12 より)

宮本笑里オフィシャルサイト http://emirimiyamoto.com

【10周年記念コンサート情報】
宮本笑里10周年記念コンサート supported by ヤマザキビスケット 「ルヴァン」

ヴァイオリニスト宮本笑里の10周年記念コンサートのスペシャルゲストに、May J. , 沖仁(フラメンコギタリスト)の出演決定!4月リリースの宮本笑里ニューアルバムでも共演。
2007年7月のアルバム「smile」でデビューしてから、今年2017年でデビュー10周年を迎え、アニバーサリーコンサートとして、ゆかりのあるゲストを迎え、バンド編成で一夜限りのプレミアムなステージをお届します!

<公演情報>
■公演名
宮本笑里 10周年記念コンサート supported by ヤマザキビスケット 「ルヴァン」
出演:宮本笑里(Violin)
Guest:May J., 沖仁(フラメンコギタリスト)
BAND:羽毛田丈史(音楽監督 & Piano),天野清継(Guitar),一本茂樹(Bass),梯郁夫(Drums)、結城貴弘(Cello)
■公演日時 2017年7月22日(土) 17:00開場 18:00開演
■会場名 Bunkamura オーチャードホール
■入場料金 全席指定¥6,000(税込)
■特別協賛 ヤマザキビスケット
■企画制作 ソニー・ミュージックアーティスツ
■協力 ソニー・ミュージックレーベルズ
■制作協力 エイベックス・ライヴ・クリエイティヴ
■お問合わせ サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(10:00~18:00)
チケット発売 4月29日(土) 10:00AM~
チケット発売所
チケットぴあ 0570-02-9999 (Pコード:325-675)
ローソンチケット 0570-084-003 (Lコード:32534)
イープラス http://eplus.jp/emiri17/
ヤフーチケットhttp://r.y-tickets.jp/miyamotoemiri1701
Bunkamura チケットセンター http://www.bunkamura.co.jp/mybunkamura/
03-3477-9999(10:00~17:30)

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