いま女の子の間で大人気のイラストレーターNAPPYさんにインタビュー! ~後編:パパも巻き込んだポジティブ子育て!~

インタビュー
いま女の子の間で大人気のイラストレーターNAPPYさんにインタビュー!
~後編:パパも巻き込んだポジティブ子育て!~
前編ではNAPPYさんの生い立ちを中心に、イラストレーターになるまでのお話やいまのお仕事のお話を伺いました。
後編では6歳の男の子のママであるNAPPYさんの子育てやご家庭での取り組みについてインタビュー。パパを巻き込んだ穏やかでポジティブな子育てとは??

●プロフィール NAPPY(ナッピー) / イラストレーター 
2010年イラストレーターとして独立。 
女の子のきゅんを掴むガーリーでアンニュイなイラストで多くの企業とタイアップ。 

コラボ商品や雑誌挿絵、広告、アプリスタンプなど幅広いデザインを手掛ける。 愛猫や身近に存在する女の子のしぐさから「可愛い」のインスピレーションを受けデザインをつくり出している。 


<経歴
画塾、芸大で6年間デッサン、デザインの基礎を学び一般企業に就職 2010年イラストレーターとして独立。
ロート製薬「SUGAO」コラボパッケージ、アサヒ飲料「カルピス」、江崎グリコ「カフェオレシリーズ」、大正製薬「リポビタンファイン」東京ガールズコレクション、 「LOFTダイアリー」等、様々な企業とタイアップ。オリジナル商品やグッズデザインを手掛ける。 
講談社「With」主婦の友社「BABYMO」徳間書店「LARME」「LAURIERPRESS」「LINECAMERANAPPYスタンプ「MERY」等 雑誌挿絵、WEB挿絵を担当。
銀座三越「手塚治虫生誕90周年」iromonomarketでは手塚治虫人気キャラクターとのコラボデザインを展開。 
銀座三越「SNOOPY展」iromonomarketではSNOOPYとのコラボデザインを展開。

Instagram:https://www.instagram.com/nappyyu/

NAPPYさん

>>>仕事と育児の両立

●お子さんが生まれても、お仕事時間は確保できていたのですか?
 生活の全てが変わりました。生後3か月から仕事に復帰しましたが、2才までは自宅で子育てと並行して仕事をしていたので、余裕はなかったですね。隙間時間に細切れの作業をし、お昼寝の時間は全部絵を描く仕事にあて、それでも間に合わないときには、夜眠る時間を削って「寝たらクビだぞ!」と自分に言い聞かせてやっていました。そこまでしたのは、子どもに接する時間はどうしても見逃したくはないと思えるほど感動の連続だったからです。子どもから得られる感性や刺激は、毎日の中でとても大きくて一瞬でも目を離したくない、今を逃せば一生味わうことのできない時間だろうと感じていました。そういうわけで、限られた範囲のお仕事だけをお引き受けてして、それでもその受けた1本の仕事でさえもなかなか進まないこともあり、泣く泣く2歳から保育園に預けましたが、できることならもっと(子どもを)見ていたかったですね。子どもと共に過ごす時間は、ほんとうに尊いものだと思います。

 ●創作活動に変化はありましたか?
 子どもができて、忙しくなって自分の時間が大きく減ったこともあり、流行を取り入れることができていないように感じましたので、流行を取り入れるための勉強を以前より意識的にするようになりました。それまでは自分の中から出てくるデザインで描いていましたが、雑誌を読もうとか、ショーウィンドウを見てみようとか、外からの刺激を意識して探すようになりました。もともと人間観察が大好きだったのですが、とくに女の子が大好きで、街中で見かけた女の子の表情や、友達と会って話しているときに見つけるその子の女の子らしいしぐさなどを、じーっと見て吸収しています。どんなしぐさも表情もよく見るとほんとにかわいいんです。時間が限られるようになって、却ってそういう身近なインプットする機会を意識的に生かせるようになったように思います。

 >>>ポジティブ子育てで乗り切る!

●お子さんと接するときに気を付けていることはありますか?
 
「ごめんね」と「ありがとう」、そして「大好き」をたくさん伝えることですね。親も失敗はするし、正しいわけではないので「今の伝え方でよかったかな?」と思ったときにはすぐに間違えたことを謝ります。そのたび相談しあって、息子から教わることもとても多いです。息子が教えてくれたことは少し時間がかかっても必ず一度は実践しています。一日の終わりに必ず「大好き」と伝えるようにもしていますし、叱ると怒るを分けるのは難しいからこそ特に気をつけています。叱るときは「学びのチャンス」でもあるので集中して伝えて、一度理解出来たら長引かせないようにしています。紙とペンがあれば、失敗をプラスに変えてほしいという想いで絵にして状況を一緒に振り返ったりもします。


●紙とペンを使うというのはイラストレーターさんならではですね。どうやって振り返るのですか?
 例えばもしコップの水をこぼしてしまったら、なんでこぼしてしまったのかな?と順を追って絵に描いてみます。こぼす前から後までを四コマ漫画のようにイラストにして、一緒に振り返ります。そして、「このときに気を付けられなくてこぼれちゃったね」とか、「じゃあどうしていったらいいかな」、というのを話し合います。息子が「こぼれたからふかなくちゃ!」と続きの絵を描き足してくれたこともありました。私自身も一緒になって、視覚的に状況を振り返ってみることができるので、私の気づきにもなります。


●「学びのチャンス」という捉え方、おもしろいですね!ほかにもあったら教えてください。

 
責任感を持ってもらうため、勉強に苦手意識を持たないようになってもらうため、そのために「係」を決めています。息子は計算係とおやつを配る係。スーパーマーケットなどでの買い物では、計算をしてもらいます。おかしを分けなければいけないときに自然に割り算を理解してくれているようです。覚えることを目的にしないで、自分の係に責任を持ってもらうことで、自発的に覚えていってもらったらと思っています。何事もプラスに持っていければいいなあと思い続けています。

●ポジティブになれないときには、どうしていますか? 
 ユーモアで乗り切る、です!
やっぱりイラっとしてしまうこともあるので、そんな自分に余裕がないときほど笑いに変えています。例えば芸人さんのネタを言ってみたり、ごはん作るのがしんどいときは「モコズキッチン!」って言ってオリーブオイルを高くから注いだり、自分で自分の機嫌をとるようにしています。
 自分の子育てには自信がないので、自分が素晴らしいなあと思う人と直接関われる時間も大切にしています。一番身近な人は主人ですし、家族、 幼稚園の先生やママさん、友達 街の人、母親として主人を育てたご両親から学ぶことも多いです。だから息子も、何か教わるよりも誰かから自分で真似したいところを見つけられると良いなと思っています。


>>>パパの協力を引き出す方法…!?


●いろいろな工夫をされているようですが、パパの反応は?

 
パパといる時間はとても大切で、たくさん話し合いをします。子育てによく参加してくれていると思いますが、でも最初は全くイクメンではありませんでした。洗濯物もたためないタイプ、朝も出勤ぎりぎりまで寝ていて子どもと関わる時間がありませんでした。どうやったら子育てに参加してくれるのか、考えていくうちに例えば数字に強いとか、計算が得意とか、パパのほうが得意なことがたくさんあると思ったので、パパにできることを相談をするようにしました。ミルクをあげるときに「何ccあげたらいいかな」と具体的なアドバイスをもらうようにして、どれくらい飲めたか共有して、だんだん参加してくれる機会が増えていきました。相談するタイミングは重要です!!お仕事で疲れているときは言わないようにして、子育ての話がでたときに相談や提案をするようにしています。毎日のタイムスケジュールを書いてみて、子育てに参加できそうな時間を聞いてみたりもしました。

 どこの家庭もパパは忙しくて子育ての時間がなかなかとれないと思います。うちの場合は、会社の社長さんにお願いして朝の勤務の時間をずらしていただき、朝に一緒に過ごす時間を作ることにしました。朝はパパ担当で、朝の用意、ごはん、送りなどを全部やってくれています。パパの負担もありますが、長い目でみたときにすごく貴重な時間になるのではと思うんです。これを始めてから自然とパパと息子が会話する時間が持てているので、続けてみようかなと思っています。

>>>子どもの感性を大切にしたい…。

●親として、そしてクリエイターとして我が子にどういう影響を与えたいと思いますか?
  意外かもしれませんが、絵を教えないようにしています。うさぎってどんな感じだったけ?と聞かれたらうさぎの写真を一緒に観察します。私のフィルターを通して描かれたうさぎと子どもが捉えたうさぎのイメージは絶対に違うし、きっと私より素敵な感覚だと思うから、観察する楽しさを大切にしています。息子は私が仕事で絵を描いているときは必ず隣に来て絵を描いています。私の絵を見てかくのではなく、自分の書きたいものをずっと何時間もかいてますね。びっくりしたのですが、ウォーリーを探せみたいなすごい細かい絵を描いていたりします。細かい絵の中に人、たてもの、恐竜が組み合わさって白黒の世界が広がっていました。


●自分の世界なのですね…。
 
 息子から学ぶことがすごくたくさんあると感じています。バランスのとり方が上手だとか、独特な色彩感覚だなとか、私にはもっていない感性をたくさん持っているので、私が教えてしまって息子から生まれるはずの感性を生かせないのはすごくもったいないなと思うんです。息子が感じているものを大切にしたいですね。最近は息子に配置や色合いの相談をしたり(笑)、わたしには無い鋭い指摘をくれてすごく勉強になります。私が締め切りに追われていても、「ママ遊んでるみたい」って言われて、そうかこれは彼にとって遊びなんだと思うと気持ちが軽くなって、影響を与えられているのも教わっているのも常に親の方なんだと感じます。

 >>>子どもに伝えたいこと、子どもから教えられること?

●もうすぐ小学生になる息子さんのこれからにはどんな想いがありますか?
 
 自分が陸上部で心身ともに鍛えられた経験があるので、スポーツは挑戦して損はないと思ってます。習い事じゃなくても興味のあることに挑戦して、学校や家庭以外にも居場所を作っておくといいですね。小学校は自分がつらかった時期なので心配なイメージを持ってしまってて、いじめられたらどうしようとかそういうことばかり考えてしまいます。本当はそれを勘付かれないようにしないといけないのかもしれませんが、私の場合はもう話してしまってますね。おかあさんはこんなことがあったから、何かあったらすぐに泣いてもいいよ、お友達の前で泣いたら誰か気づいてくれるよ、という話をして、何かあったら言いやすい環境、関係性をつくろうとしています。

 ●最後に母親としてお子さんに伝えたいことは?
 
母親になってみて、「親として(こどもに)何も求めるものはない」と思うようになりました。ただそこに生きていてくれるだけで救われるんだな、というのを実感しています。もちろん私も求めてしまうことはありますが、自分自身が完ぺきな人間ではないな、と思う瞬間が毎日あります。私は先に生まれただけで、子どもに教えられることってそんなにたくさんないな、だったら子どもから学ぼうという気持ちが強いです。そして自分もそういう存在になれていたんじゃないかなと今は思います。だから、「生きているだけで誰かを救っているんだよ、ちゃんと愛されているよ」と教えてあげたいです。



左:「SNOOPY展」スヌーピーとのコラボデザイン、右:ロート製薬「SUGAO」コラボパッケージ


左:「手塚治虫生誕90周年」手塚治虫人気キャラクターとのコラボデザイン、右:LOFTダイアリー

―おわり―


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